園長の窓

園長紹介

園長紹介

現在は高層住宅や広い道路、緑の公園や公共施設もあり、人工的につくられたとは思えない、大庭、遠藤、石川の街々。開発以前は小高い丘陵地帯で、木々や田んぼ、小川と四季の変化に富んだ農村地帯で、ひとびとは人情に溢れていました。
元職業軍人の厳格な父と優しい母との間に、3人姉妹のなかでの一人息子として、子どもらしさに溢れる生活を送っていましたが、小学校6年生の時、藤沢の街に野菜を届ける母が、自転車ごとトラックに轢かれて亡くなりました。
それを、きっかけに、生活環境が一変して、多くの牛の乳搾りや世話、畑の作物の栽培と収穫、他の動物や自分の身辺のこと、そして勉強と、日々に追われる生活を過ごしてきました。労働の苦痛と忙しさのなかで、飼育する動物たちに和まされる時や育てた作物が美味しい時の感慨が、今でも思いだされます。

学ぶことが困難解決の糸口であると理解するようになり、学ぶことが楽しみにもなり、30代まで学生生活を続ける原動力になりました。思春期の様々なできごとや経験、開発の名によって荒らされていく”ふるさと”。社会変化の矛盾と人間としてのあり方への疑問などを感じるなか、自らを育てた農業や動物、そして大地をはじめとした自然、地域のひとびとのふれあいなどを大切にした”共育”を、成人を前に決意しました。
そのために幼稚園、小学校の教職免許も取得し、学生を続けながら大庭城山幼稚園を創立しました。英米などの海外にも出向き、国際的視点での教育の必要性を痛感しました。
幼稚園協会や県連合会などの研究担当役員や幼稚園教育要領伝達委員なども歴任するなかで県内幼稚園の教育レベル向上に努力してきました。
しかし、40代で当園の教育に専念するようになり、幼稚園団体役員や行政の審議委員などを一切お断りしました。民間の教育研究団体には所属して現場からの視点を重視した研究を続けています。子育て講座関係の役を引き受けながら、子どもたち一人ひとりとの実践的関わりを拡げ続けています。

2才児・3才児の世界

2才児・3才児の世界

1才頃に獲得した直立歩行をきっかけに、自分の世界を広げてきた2才児3才児。人間稼業2年から3年、自分の都合で考え自分の都合で動き、と自己中心が支配する「創造的」な世界です。
笑ってみたり、泣いてみたり、くったくなく「模倣」をしたり覚えたての「ことば」を無造作に使ってみたりとする時期。ことばが間に合わないと、手や足、歯を替わりに使ってみたりと、単純に様々の手段を行使する時期でもあります。

まだ親からの分離が安定しない部分を強く持ち、せきがらな2才児3才児の世界の時期=自我の確立期=反抗期(発達の節目)を、5才児を含めた集団のなかで通過することは発達に特別な意味を持ってきます。

ちいさな集団のなかで、2才前特有の「自我の目覚め」を振り返り、「甘え」や「わがまま」を出しながら「自我の確立」をしていくことです。
「心と体」の発達に合わせた、保育者の「一人ひとり」への丁寧な対応の中で、自然やいのち、気の合う友だちとの単純な遊びや応じ合いなどを、とても大切に考えています。

親御さんも、夢広がる2才3才の世界を楽しみながら、共感しましょう。
我が子の、ことばやしぐさは、おもしろくて楽しい世界です。

動物としての人が人間として育つ過程は、自らの脳や手足などからだの諸器官を使ってみるところから始まります。そして、その動機は、興味や関心、生きる意欲などです。興味関心や生きる意欲などを整理していくなかで、”自立”が進みます。

友だちのなかでの4才児

友だちの中での4才児

「自我の確立」期を通過しながら、友だちの存在や社会(集団)に気づき始めた子どもたち。3才児の頃は、お母さんの姿を確認しながら遊んでいた子どもも、遊びに熱中できるようになってきます。いろいろなできごとが見え始めて、喧嘩友だちや遊び友だちもでき「子どもの世界」が、かたち作られていく時期です。

しかし、まだうまくことばで意志を伝えることができずに喧嘩になったり、発達の節目を充分に堪能しないで通過した子どもの「発達のひきずり」の現象が表れたりと、経験や発達の個人差が広がってくる時期でもあります。また、社会が見えてくるなかで「常識」や「他人からの評価」を気にして、「建前」が強くなったり「創造や夢の世界」への、躊躇が発生したりもします。

「幼稚園は楽しいところ」と思う子どもの心をベースに、常識や概念、発達への不安からの「心の開放」をして、幼稚園は何をしてもよいところ、幼稚園は何もしなくてもよいところ、心が落ち着けるところ、友だちがいるところ、とお子さん自身が思えるようになることを優先しています。
心の安定や発達の安定、友だちのひろがりや遊びのひろがりのなかで、いろいろなことに挑んでみて、喜びや悲しみ、笑いを経ながら「自信」を培っていきます。自分の意志でやってみる、友だちとみんなでやってみるの経験は「自信」を拡げていきます。

動物や自然、友だちや保育者との関わりのなかで、豊かで時には厳しい「子どもの世界」を、子どもたちが創ろうとすることをとても大切に考えています。

「子どもの世界」と付き合う楽しさやおもしろさを発見しましょう。
時々、大人の価値観や世界観、人生観が試されますが…。

「なかま」と育ちあう5才児

「なかま」と育ちあう5才児

友だちといろいろな経験をするなか、自分と社会や自然との関わりに積極的な意味づけを持たせ、自ら遊びや人間関係、生活を創造し始める年長期。

友だちとの関わりの拡がりは、集団としての「なかま」を意識させる。
「なかま」と自分の関係は、自信を持った関係といえているのか?
「なかま」のなかで、批判や自己批判、認め合いや励まし合いが成立しているのか?

厳しい葛藤となかまのやさしさのなかで、一人ひとりの問題となり、「なかま」の問題にもなってくる。人間的な欲求として、生きること、愛されること、甘えること、癒されること、が意識化されていく。

「なかま」と育ちあう5才児

6才が近くなると、動物などの係りや自分たちの遊びなど、幼稚園生活の全般を、自分たちで考え、準備していけるようになります。
もちろん、生活が複雑になってきますから、いつも同じなかまということではなく、必要に応じて様々ななかまが集い合うことが求められてきます。

しかし、この時期の子どもたちは単に集い合うだけではなく、なかまを思いやりながら、同じことをしていなくても、互いに価値あることをしているという点を認め合っていけるようになるのです。
こうした支え合いと、生活の段取りがわかるようになって”生活がまかなえる”ようになります。子どもが”めあて”を持って生きているということです。めあてとは、生きる希望の見通しです。

お母さんのお腹のなかで、生物進化の歴史を創造してきた”生命”が、赤ちゃんからの”人生”を歩み始めたのは、「生きたい!」という意欲の歩みです。その意欲を人間の”生きる力”として確かなものにして、さらには”生きる知恵”にすることをサポートするのが幼児期の教育の使命です。

絵本のご紹介

絵本好きになろう!
当園が取材協力し、作られた絵本をご紹介します。

こうまがうまれたよ

こうまがうまれたよ

童心社 絵本
ちいさななかまたち より

長崎源之助・文
夏目尚吾・絵

定価:本体1,430円(税込)

園の方で購入できます。

わんぱくようちえん

わんぱくようちえん

童心社 絵本
ちいさななかまたち より

長崎源之助・文
浜田桂子・絵

定価:本体1,430円(税込)

現在は発行されていません。

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